契約書の作成・チェック

ビジネスにおいて、取引相手との間で契約書を交わすと、その契約の当事者は、契約書で定めた内容に拘束されるため、契約書に自分に不利益な事項が含まれていた場合、その部分を後から取り消すことはできません(相手が修正することに同意してくれれば可能ですが、他方にとっては有利な事項になりますから、通常同意してもらうことは難しいでしょう。)。

そのため、契約を結ぶ前に、契約書の内容を十分に検討して、自分に不利益な内容をできるかぎり排除することは、企業の予防法務という観点からとても重要で、立場上の問題などから排除できないとしても、どのような不利益な内容が記載されているのかを予め理解しておくことは最低限必要です。

契約書のチェック、作成を弁護士に頼んだ場合、当然一定の費用がかかりますが、契約書に思わぬ不利益な内容が記載されていて、それが現実に問題になった場合、もっと多額の請求を受ける場合が多いと思われるほか、その解決のために弁護士に依頼すれば、原則として請求額に応じた弁護士費用がかかることになります。

これに対して、事前に不利益な内容を排除することによって、突然の損害の発生を未然に防ぐことができたり、予め不利益な内容を理解しておくことによって、問題が発生した場合の事件の見通しが早期に立てられることになりますから、一定の落としどころで解決することができることもあり、結果として圧倒的にコストが低く済むことが多いと思われます。

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